労務管理のススメ PERSONNEL MANAGEMENT

6-1 ライバル会社への転職

新卒から育てた有能な社員が、その腕を見込まれライバル会社に転職するといいだしました。会社としては当然断念させたいというのが本心でしょう。

会社にしてみれば、一番おいしいところをライバルに取られたようで、ふんだりけったりです。その一方で社員は職業選択の自由を主張します。

会社としては、歯止めになるかどうかはともかく、一応の規制を設けることはできます。たとえば、在職中に知り得た会社や取引先の秘密を漏らさない等の義務は退職後も2年間は守るという特約を設けるのです。

また、退職金支給後、実害が発生した場合にも退職金の一部を返還させる特約も必要でしょう。

実務的な秘密漏えい防止策としては、業務で使用していた書類、フロッピーディスク、電話番号簿等の返却を直ちに行わせることです。ただ、裁判で争うつもりまでないなら、現実の解決策としては、転職前に話合いで「退職金の減額」や特別にかかった「資格取得費用や研修費」等の分担について合意することが必要です。事態がここに至っては、円満に送り出す努力をすることも必要でしょう。

無理に引きとめるよりも秘密保持の誓約書をもらい、円満に送り出すようにするのが良いでしょう。