事務所通信 REPORT

事務所通信令和元年7月号

今年は、うっかり夏風邪を引いてしまいました。元来体は頑丈なタイプで、夏・冬を問わず風邪を引くのは数年に1度という程度です。お客様から、「夏風邪は長引くからね」と忠告いただいたのですが本当にその通りで、セキがなかなか収まらず、なんだかんだと完全復活までに2週間かかってしまいました。みなさまも、夏風邪にはくれぐれもご注意ください。

1.働き方改革

●トラックドライバーと働き方改革! ~長時間労働の是正にむけて~

→トラックドライバーの人手不足の深刻化を受けて、長時間労働の是正等にむけて貨物自動車運送事業法が改正されました。その中の、‘荷主対策の深度化’という部分が、7/1(月)からスタートします。

【荷主対策】

  • ・荷主の配慮義務の新設
    • →荷主は、トラック運送事業者が法令を遵守して事業を遂行できるよう、必要な配慮をしなければならない。
  • ・荷主への勧告制度の拡充
    • →荷主勧告制度の対象に、貨物軽自動車運送事業者を追加。荷主に対して勧告を行った場合は公表
  • 違反原因行為(荷待ち時間の恒常的な発生、非合理な到着時刻の設定等)の疑いがある荷主へ国土交通大臣による
     働きかけ等の規定の新設(令和5年度末まで)

→これに先立ち6/15(土)から、荷役作業や附帯業務(契約書に荷役作業等が全て明記されている場合は1時間以上のもののみ)、荷主の確認の有無も‘乗務記録’への記載対象に追加されており、こちらも荷主への勧告等を行う際の国土交通省の判断材料の一つとなっていきます。

2.就職氷河期世代

●就職氷河期世代への活躍支援! ~現役世代の人口の急減を受けて~

→経済状況の厳しい時期に就職期であった就職氷河期世代(現在35~44歳)の活躍の場を広げるため、支援に向けたプランが作成されました。

【就職氷河期世代活躍支援プラン】(概要)

  • ・地域ごとのプラットホームの形成・活用
    • →都道府県、市町村、各省の地方機関、経済団体等
    • →自立相談支援機関、地域若者サポートステーション、ハローワーク等
  • ・就職氷河期世代、一人ひとりへの積極的な広報
    • →安定就職、社会参加を社会全体で用意している旨を戦略的に広報
  • ・個別の状況に応じたきめ細やかな就職支援
    • →民間事業者のノウハウを活かした就職支援
    • →ハローワークに専門窓口を設置
    • →短期間で取得でき安定就労に有効な資格習得支援
    • →就職氷河期世代に特化した求人の開拓、マッチング、助成金の活用促進
  • ・地域共生社会の実現
    • →「断らない」相談支援体制の整備

→関連施策として、短時間労働者への社会保険の適用拡大についても議題にあがっています。

今月のトピックス

  • 36協定外の時間外 ~災害等臨時の必要がある場合の許可基準、改正!~ 
    災害時等で許可される基準の中に、大規模なリコール対応、サーバー攻撃によるシステムダウン等、例示が追加されました。限定列挙ではなく、都度判断される形になります。
  • メリット収支率、影響なし!~毎月勤労統計の不正調査を受けて~ 
    本来よりも過少となっていた従業員へ労災の追加給付が行われた場合でも、メリット収支率の算定には影響させない(保険料率はアップしない)という方針が固まりました。