事務所通信 REPORT

事務所通信平成26年8月号

 夏祭りシーズンまっただ中です。弊社の裏手にある円頓寺の商店街でも、7/30~8/3の5日間、七夕まつりが開催されていました。さまざまなキャラクターの‘はりぼて’が名物のようです。今年の夏は、8/13(水)~8/17(日)まで夏期休業とさせていただきます。休暇中ご不便をおかけしますが、なにとぞよろしくお願い申し上げます。暑さにまけず、よい夏をお過ごしください。

1. 最低賃金

最低賃金、今年もひきあげ!?~愛知県は‘A’ランク~

→ 中央最低賃金審議会で、今年の10月からの地域別最低賃金額目安がまとめられました。今後、各地方で話し合いがされ、最終的に各都道府県の労働局長が金額の決定を下す形になります。

A:19円、B:15円、C:14円、D:13円のアップになっています。昨年に引き続き、全都道府県でアップの予定です。

A. 東京、大阪、愛知、千葉、神奈川
B. 埼玉、富山、長野、静岡、三重、滋賀 他
C. 石川、福井、山梨、岐阜、奈良、和歌山 他
D. 青森、岩手、秋田、宮崎、鹿児島、沖縄 他

→このままいくと、愛知県は780円(現状)+19円=799円になりそうですが、昨年も最終段階で引き上げられました。

→使用者側代表の意見として、「中小企業では、人手不足のために生産・営業活動を抑制しているという声もあり、自社の支払い能力を超える引上げの目安を示すことは、雇用への悪影響だけでなく、事業の存続をも危うくする。」との反論もあり、労使の意見はまとまらなかったようです。

→金額確定後の時給単価は最低賃金額以上でないといけないため、万が一下回っている場合は、時給をアップさせる等、先回りをした準備が必要です。

2. 雇用制度改革

裁量労働、フレックスタイム制の見直し!?~人材力強化:多様な働き方の実現にむけて~

→ 労働政策審議会で、雇用制度改革に関する議論が開始されました。今後徐々に、制度の形が作られていきます。

【議論の内容(おもなもの)】

  • 働きすぎ防止のための取組の強化
    労働基準監督署による調査指導の徹底、‘朝型’の推進、長時間労働の抑制、有給休暇取得促進 等
  • 成果(×時間)で評価される働き方への改革
    たとえば年収1,000万以上等、年収要件を満たし、職務の範囲が明確高度な職業能力を有する労働者を対象とした「新たな労働時間制度」の創設
  • ‘裁量労働制’‘フレックスタイム制’
    裁量労働制の新しい枠組み構築、フレックスタイム制の変更(柔軟性をもたせる等)
  • 職務等を限定した「多様な正社員」の普及・拡大
  • 予見可能性の高い紛争解決システムの構築
    たとえば金銭解決等、透明かつ公正・客観的でグローバルにも通用する紛争解決システム
    について検討

→ ‘年収1,000万以上’については、中小企業において対象者がいるのか等の意見もあり、更なる議論が必要です。

→ これらの他、女性・若者・高齢者・外国人の活用についても課題とされています。

今月のトピックス

  • 精神障害による労災申請が過去最多更新!
    精神障害の労災請求の件数が増えています。反面、認定を受けた件数は昨年に比べて減っています。脳・心臓疾患の申請件数は、昨年に引き続き減少しています。
  • 雇用保険の‘基本手当日額’等引き下げ!~8月から~
    失業給付を受ける際に計算の基礎となる‘基本手当日額’の上限・下限額が、8月から 引き下げになりました。賃金日額、就業促進手当についても引き下げとなっています。