事務所通信 REPORT

事務所通信平成27年8月号

昼間の暑さもさることながら、夜になっても暑さがひかず、夜中も冷房が切れない日々が続いています。昨年は、ここまでひどくなかったような感じがしますが、温暖化の影響でしょうか。今年は、8/13(木)~8/16(日)まで夏期休業とさせていただきます。休暇中はご不便をおかけしますが、何卒よろしくお願いいたします。熱中症に気をつけて、よい休暇をお過ごしください。

1.労働契約法

‘無期転換ルール’の準備を呼びかけ!
~そろそろ、有期→無期への転換制度づくり~

→労働契約法が改正され、有期契約が更新されて通算5年を超えた場合、従業員の申込みがあると有期→無期へ転換されるようになりました。なお、5年を超えた直後の期間内に申込みがなかった場合は、次の更新以降でも申込みが可能です。

→H25.4.1以降に開始する契約(更新も含む)から適用となるため、早い方はH40.4.1から無期へ転換となります。「従業員の申込み」→「事業主の承諾あり」とみなされるため、この時点で無期契約が成立します。

【無期転換ルールの具体例】

  1. ①期間のみ有期→無期
  2. ②職務限定社員等、新しい区分を創設する
  3. ③正社員化
    ※勤務内容が変わる場合は、賃金等労働条件の見直しも必要になります

‘クーリング期間’といって、契約期間の間に6ヶ月以上の空白期間があると、空白期間前の期間は通算5年のカウントから除外することができます。

→無期転換ルールの例外として、高度専門職、定年後再雇用の場合は、その間無期転換申込み権が発生しない(労働局の認定が必要)という形になっています。

2.労働者派遣法

‘労働契約申込みみなし制度’開始!~派遣従業員を受け入れている派遣先必見~

違法行為があった場合(善意無過失を除く)、派遣先等が派遣従業員に対して労働契約(直接雇用)の申込みをしたものとみなす制度(平成24年4月号参照)が、10月から開始されます。

→派遣従業員が承諾をした時点で、契約が成立します。

違法行為 (=労働契約の申込み)
※違法行為があった日ごとに判断

派遣従業員の承諾の意思表示 (=労働契約成立)
※あらかじめ「承諾をしない」という意思表示は無効
※違法行為から1年間は、適用を主張することが可能

→違法行為とは、具体的に以下のものをいいます。

【違法行為】

  • 派遣労働者を禁止業務に従事させる
  • 無許可または無届出事業主から派遣を受ける
  • 期間制限に違反して派遣を受ける
  • 偽装請負等

→直接雇用の際の労働条件は、派遣と派遣従業員との間の労働条件と同一のものが引き継がれます。

民事的な効力のある規定で、効力が争われた場合は、最終的には司法の判断を仰ぐ形になります。

今月のトピックス

  • 平均寿命、過去最高!~男性80.5歳、女性86.83歳~
    厚生労働省によると、日本人の平均寿命(平成26年)が男女ともに過去最高を記録したとのことです。長いのはもちろんのこと、健康で長生きができるとベストです。