事務所通信 REPORT

事務所通信令和3年7月号

いよいよ、オリンピックが開幕します。無観客とするかどうか、まだ議論は続いているようですが、チケットが手に入っているみなさんにとっては気が気ではない一大事とおもいます。開会式の影響で、今月は祝日も変更(19(月)は平日、22(木)23(金)は祝日)になっています。25日がお給料日、といった会社さんは特にご注意ください。

1.新型コロナウイルス

●ワクチン接種業務従事者の、被扶養者要件の特例 
~ワクチン接種時の給料は130万円から除外!~

→新型コロナウイルスのワクチン接種に従事する被扶養者について、例年になく期間限定的に行われるものとして、ワクチン接種業務時の給料は被扶養者認定の際の収入に含めないこととする、という通達が出されました。

【被扶養者の収入判定の特例】

●対象者(※ワクチン接種業務に従事する者のみ)

医師、歯科医師、薬剤師、保健師、助産師、看護師、准看護師、診療放射線技師、
臨床検査技師、臨床工学技士、救急救命士

●対象の収入(収入から除外)

R3.4~R4.2までのワクチン接種業務時の給料
※ワクチン接種業務に従事したこと・ワクチン接種業務の給料の証明書を添付

→これにより、ワクチン接種時給料を除いた年収が130万円未満であれば、被扶養者のままでいられることになります。

→なお、ワクチン接種業務による収入増で既に被扶養者から削除された方についても、遡って削除の取消が可能です。

医療職以外の方についても、新型コロナウイルス感染症の影響による一時的な収入の増加等の場合は、被扶養者の認定を取り消さないという通達も出されています。

2.育児介護休業

●育児介護休業法、改正! 
~男性の育児休業取得促進~

育児介護休業法と、これに伴って雇用保険法も改正されました。父母ともに仕事と育児の両立ができるよう、育児休業を取りやすい環境の整備が目的とされています。

【育児介護休業法】

男性の育児休業取得促進【公布から1年6ヶ月以内】★

子の出生後8週間以内に4週間まで取得可能な育児休業を新設

  • →申出期限は、原則休業開始2週間前まで
  • →分割取得は2回まで
  • →労使協定と個別合意により、休業中の就労が可能

■育児休業を取得しやすい環境整備、妊娠・出産の申出があった従業員への
 個別の制度周知・休業の取得意向確認を義務づけ
【R4.4.1~】

■育児休業の分割取得【公布から1年6ヶ月以内】

  • →分割して2回まで取得可能に(★を除く)

■育児休業取得状況の公表義務づけ【R5.4.1~】

  • →常用雇用1,000人超の企業が対象

■有期雇用者の取得要件の緩和【R4.4.1~】

  • 継続1年勤務要件を廃止。なお、労使協定により継続1年未満の方の除外は可能。

→ここ数年、めまぐるしく改正がなされています。

今月のトピックス

  • 雇用調整助成金、特例措置延長~8月末までに!~
    雇用調整助成金の特例措置(地域・業況特例)が、8月末まで延長されることになりました。既に7月末までの延長が発表されているため、5月~8月までという形になります。
  • 特別加入対象者、再び追加!~フードデリバリー配達員、ITフリーランス~
    労災保険の特別加入の対象者として、新たにフードデリバリー配達員(料率12/1000)、ITフリーランス(料率3/1000)が追加されます。R3.9.1から開始予定です。